「フィルシーリッチ」(不潔な金持ち)

人数

 2〜5人

コンポーネント

目的

 金持ちになって、一番最初に3つの「贅沢品」カードを買いそろえてください。

概観

 このゲーム中で、プレーヤーは、資本主義のルールに則って、自由市場内で顧客を取り合い、利益を争う経営者となります。

 個々のプレイヤーは、自分の番に自分の手持ちからカードを出します。

  いくつかのカードで、ビジネスが始められます。もしあなたが(カードページで見立てられた)街の目立つ場所に広告を出せば、顧客を引きつけて、お金がたくさん入ってくるかもしれません。

 贅沢品を3つ買うに十分なお金を稼いだ最初のプレイヤーがゲームの勝者となります。

ゲームの準備

 あなたが初めて「Filthy Rich」ゲームをする前に、ファイルにカード入れを入れてください。 ナンバリングタグ(1,2,3および4)を、一番上のページは4,次のページは3,その次は2,最後が1という形に、逆順で張り付けてください。

カード

ぜいたく品カード

 プレイヤは、自分が金持ちであることの証明のために贅沢品カードを買います。誰かが贅沢品カードを計3枚買った瞬間、そのプレイヤーの勝ちとなります。

広告の看板

 プレーヤーがビジネスを始めるとき、そのビジネスを広めるためにカードページに看板のカードを置きます。それぞれのカードページには、掲示することのできる場所が9つあり、一番下には1〜9の番号を振られています。上に別のページがあっても、そこに他のカードが入っていなくて、透明なままであれば、その広告は「見えている」とみなします。もし他の広告がその広告を隠すように、上のページ内に置いてあるなら、その広告は「見えていない」とみなします。

注:
 広告のいくつかは、2枚以上のカードで構成されていますが、このうち一部が見えていて一部が見えていない場合、見えている部分は「見えている」とみなし、そうでない部分は「見えていない」とみなします。

 残ったカード(裏に「Filthy Rich」と書かれています)は、プレイヤーの手札として使われます。 このカードには3タイプあり、アクションカード資産カードビジネスカードとなります。 新しいビジネスを始めるとき、政府とのコネを守るため、ライバルの店に「謎の出火」を起こすときなどにこのカードを使います。

ビジネスカードの説明

                 +--------------------+
コスト     ---> |12                  |
カードの名前   ---> | Tornado Cleaners   |
             |                    |
             |$          T( _ _ )C|
税金      ---> | $         O )o o( L|
                    |           R( WWW )E|
ヒット時の儲け ---> |hit $4     N(    ( A|
             |           A )   ) N|
広告の外観   ---> |           D (  (  E|
             |           O  ) )  R|
             |              (    S|
             |We blow stains away!|
             +--------------------+
 

セットアップ

  1. 表を上にして広告カードをひとまとめにしてください。このカードを切る必要はありません。
  2. 「Filthy Rich」カードをよく切って、各プレイヤーに5枚ずつ配ってください。
  3. 各プレイヤーに$10ずつ配ってください。
  4. ゲームブックは1ページ(一番下)が見えるようにして始めます。
  5. 順番を適当な方法で決めます。

プレーサマリー

時計回りに進行します。自分の順番に、プレイヤーは次のことを行います。

  1. 贅沢品を買います。(買わなくてもかまいません。)
  2. a)手元からカードを1枚プレイするか、
    b) カードを1枚捨てて銀行から$1もらいます。
    これを2回(2枚分)行います。
  3. 現在出ているページ数に等しい数(ページ1なら1個、ページ4なら4個)の10面体ダイスを振ります。
    そして、ページ替えをするかどうか決めるために、6面体ダイスを振ってください。
  4. カードを2枚引いて、手持ちを5枚に戻してください。

ターンの細部

1.贅沢品の購入。

 自分の番の最初に、好きな贅沢品を買うことが出来ます。(通常はその中で一番安いものを買うことになると思います。)

 銀行に対価を支払って、そのカードは自分の前に置いておいてください。

  3枚目のカードを買ったとき、このゲームの勝者となります。

2.2回分のアクション

 贅沢品を買ったにせよ買わなかったにせよ、あなたは次にカードを2枚プレイしなければなりません。

 自分のカードを手持ちから1枚出して、その指示に従って行動します。

 出しても使わない(捨てる)ことを選ぶこともでき、この時には銀行から$1もらえます。

a) カードを使う

カードには、行動カード、資産カード、ビジネスカードの3タイプがあります。

行動カード
 行動カードをプレーしたときは、カードに書かれた説明に従います。使い終わったら表を上にして捨て札とします。
資産カード
 資産カードをプレーしたときは、銀行に代金を払って、自分の前に置きます。他に何かが起きない限り、このカードは有効です。
ビジネスカード
 ビジネスカードは、自分が始めることのできるビジネスを示します。
 このカードをプレーしたときは、銀行にその代金を開業コストとして払って自分の前に置きます。そのうえでその商売にあてはまる広告を探して、現在開いているページの好きな秋場所におきますが、それがビジネスカードの右側に書かれているのと同じ形状を保つように置かれなくてはなりません。

例:
 アンドレアはトルネードクリーニング店を始めることに決めました。 彼女は銀行に12ドルの開業コストを払って、そして自分の前にビジネスカードを置きます。
  次に、彼女はトルネードクリーニング店の広告(2枚綴り)を探します。見つかったら、このカードをビジネスカードに書いてあるとおりに置ける場所を探します。
  選べる空きスペースが複数ある場合はどこに置いてもかまいません。今回は、彼女は1番4番、2番5番、6番9番などに置くことが出来ました。

 もし広告を出すのに十分なスペースが現在開いているページにない場合、あるいはもし同じサインを他の人が出していた場合は、そのビジネスカードはプレーできません。 この場合別のビジネスカードを選択するか、別の行動を行わなければいけません。

 もし、広告を出した結果、既にある広告を隠すことになった場合、覆い隠した広告スペース1つにつき$2を「カバー料金」として、覆い隠した広告の持ち主に払って下さい。払う対象は今回直接覆い隠した広告だけです。広告の下に他の広告があっても、その広告主にお金を払う必要はありません。 覆い隠した広告が自分のものなら、料金を払う必要はありません。

例:
 3ページが開かれているときにアンドレアがトルネードクリーニング店を開業し、サインを3と6に置いたとします。 ここでは、既にマーフィーの鮮魚店が2ページの6番スペースに広告を出していました。アンドレアは、マーフィーに$2を支払わなければなりません。1ページの6番スペースにはマーフィーが別の広告を出していましたが、これは今回直接見えなかった(2ページ6番スペースには広告が出ていますからね)ので、これに対してお金を払う必要はありません。

b.) カードを一枚捨て、銀行から$1もらう。

 カードをプレイする代わりに、それを捨てて、銀行から$1受け取ってください。

 そして、カードを上向きにして、捨て札として下さい。

3.サイコロを振る。

a.)ビジネスダイスを振る。

  まず、現在のページ数と同じ数の10面体ダイスを振ります。(もし3ページならサイコロ3個、1ページならサイコロ1個を振ります。)

 ビジネスダイスは今回どのビジネスが儲けにつながったかを示します。ページの各欄には1〜9までの数字が振られています。もしその欄に該当する広告があった場合、そのビジネスの所有者が「Hit」したとします。ビジネスがHitするたびに、所有者は対応するビジネスカードの説明に従います。Hitしたとは、広告を見た顧客があなたの店に来てお金を払ったことを示します。(たいていの場合、Hitしたときにはお金がもらえます。)

 もし、0が振られた場合、全員が税金を払うことになります。(以下の「税金の支払い」をご覧下さい)  Hitと税金の支払いが同時に来た場合は、まずHitしたビジネスについて処理してから、税金の支払いを行います。

b.)ページダイスを振る。

 全員がHitと税金の支払いの処理を行ったら、6面体サイコロを振ります。1,2,3,4が出た場合はその番号のページをめくり、次の人はそのページで作業を行います。5,6が出た場合は、ページの変更は行いません。

4.カードを2枚引く。

 最後に、カードを2枚引き、手持ちが合計5枚になるようにします。

 カードがなくなった場合は、捨て札の山を切り直して山札にしてください。

税金の支払い

 ビジネスダイスで0が出た場合は、次の方法で税金を支払います。

1. まず、自分のビジネスを広告1枚につき$2で手放すことができます。

 広告の一部を売ることは出来ません。売るときは全ての広告を手放します。手放す場合は、対応するビジネスカードを捨てて、広告をページから取り除きます。

 ビジネスを手放すことには2つの利点があります。

2. 最終的に、全員が持っているビジネスカードと贅沢品カード、資産カードについて税金を支払います。

 自分の持っているカードについている$マークが全部でいくつあるか数えます。そして、マーク1個につき$1を支払います。

 0が複数出た場合は、それぞれについて税金を支払う必要があります。 例: ビジネスダイスが振られて、そのうち1個が0だったとします。この場合、全員が税金を支払わなければなりません。

例:
 アンドレアは、自分のビジネスを手放さないことを決めました。彼女の持っているビジネスカードと贅沢品カード、資産カードに書かれた$マークの数は全部で3個でした。この場合、彼女は$3を銀行に払わなければなりません。
 もし、0が2個出ていたなら、彼女は$6を銀行に払わなければならなかったでしょう。

ビジネスの売却

 ビジネスダイスで0が出たとき以外にも、プレイヤーは自分の番に、サイコロを振る前ならいつでもビジネスを手放せます。そのとき以外にビジネスを手放してはいけません。売却料金は広告1枚につき$2です。手放せるのはビジネスカードだけで、贅沢品カードや資産カードは手放せません。

ゲームの終了

  ゲームは誰かが3枚目の贅沢品カードを買った瞬間に終わりますが、個別のプレイヤーがその前にゲーム終了する可能性もあります。

 お金を払わなければならない場面で、それを払う能力がなかった場合、ゲームから外されます。

 あなたは全てのカードを捨てて、全ての欄から広告を取り除きます。贅沢品カードを持っているなら、それは競売にかけられます。(下欄の「贅沢品カードの競売」をご覧下さい)

 1人を除いて全員がゲーム終了した場合、最後の1人が勝利者となります。

贅沢品カードの競売

 もし誰かがゲーム終了した場合、その贅沢品カードはもっとも安いものから競売にかけられます。

 最低落札価格はそのカードの値段です。ゲーム終了した人の左隣から順に入札するか、パスするかを決めていきます。入札は時計回りに続き、最後の入札から全員がパスした場合、最後の入札者がカードを所有します。

 もしいったんパスしても、自分の番が来るまで競売が続いているなら、もう一度入札に参加できます。

 誰も贅沢品カードに入札しなかった場合、贅沢品カードはゲームから取り除かれます。

CREDITS

GAME DESIGN Richard Garfield

GAME DEVELOPMENT Glenn Elliott, Richard Garfield Robert Gutschera.Paul Peterson, and Teewynn Woodruff.

ART DIRECTION, Illustration and Design: Christpher Rush Production: Callise Janikula and Tom Wanerstrand

Editing: Britt Scott

Brand Management: Kyle Murray, Joseph Hauck , and Fall DeGiulio

Tom Wanerstrand

Editing: Britt Scott

Brand Management: Kyle Murray, Joseph Hauck , and Fall DeGiulio